新潟の呼吸法・瞑想合宿の帰り、東京に住む姉も一緒に愛知へ戻ってきた。
父の精密検査の結果を一緒に聞くためだ。
現時点では、
膵臓がんがほぼ確定しているものの、
はっきりとした宣告は受けていない。
実際どのぐらいのステージかはわからないし、
もしかしたら余命3ヶ月だなんて言われるかもしれない。
父がショックを受ける可能性がある。
そんな時に父1人で行かせるわけには行かない。
病気なんて笑い飛ばしてしまえばいい。
姉が面白い話を聞いてきた。
姉の友人の夫婦の話だ。
何の病気かは定かではないようだが、
旦那が急病にかかり今夜が山場だと伝えられたらしい。
その時嫁は、
大声で医師の宣告を笑い飛ばしたらしい。
看護師が彼女をなだめる。
「お気を確かに・・・!」
でも彼女は御構い無しに笑った。
何も気が狂ったわけではない。
彼女は意図的に笑ったのだ。
本当の寿命でなければ筋書きは変えられる。
彼女曰く、
人には本当の寿命が存在する。
その寿命であればそれは仕方がないこと。
ただし、
そうでなければ筋書きは変えられる。
だから彼女は笑った。
医師が山場を宣告し、
そのままショックを受けて嘆き悲しんでいれば、
それは筋書き通りだ。
その筋書き通り旦那は死ぬしかない。
だから、大笑いをすることでその筋書きを、運命を変えるんだ、と。
彼女は心が未来を形作ることを知っていた。
今夜が山場だなんて状況は認めない。
笑い飛ばしてやったその先に、死なんて存在しない。
だから意図的にその力を使った。
そして旦那は、数年たっても元気に暮らしている。
膵臓ガンなんて笑い飛ばせ。
その話を聞いて僕らは、
医師の宣告を笑い飛ばすチャレンジを決意した。
膵臓がんの宣告をされることは目に見えている。
だから、
父、僕、姉の3人で笑おうと。
おそらく変な目で見られることだろう。
医者の電子カルテには、「家族の反応」のような項目がある。
そこに「頭がおかしい」などと書かれるかもしれない笑。
父はあまり乗り気ではなかった。
当人だからそれは難しいことかもしれないが、
何とかチャレンジしてみようという話で固まった。
さあ、
いざ、
医師とご対面だ。
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